快調に続く撮影の日々。
今日は、都内のスタジオセットで収録後、会議ルームで「美打ち」が行われました。
「美打ち」とは、美術打合せのこと。
美術スタッフだけでなく、カメラマンや照明クルーをはじめとする技術スタッフ、プロデューサー達、現場スタッフのほぼ全員が集合し、監督の演出を台本に沿って打ち合わせしていく一大会議です。
今日は小松隆志監督の演出担当回の打ち合わせでした。

実はここだけの話、「女帝」スタッフにはプロレス・格闘技マニアが多いのです。
小松監督、片山修監督、刑部俊哉助監督、伊藤達哉プロデューサー、
私・奈良井プロデューサー、そして出演者では森本レオさんが、
暇を見つけては、かしましくプロレス&格闘技談義をしています。

なので、美打ちでも、マニアにしか分からないたとえ話がバンバン出てくるのです。

特に小松監督の美打ちの際にはそれが顕著で、
「ここでの麗子の衣装は、華麗にリック・フレアー(注1)の感じで…」とか
「二人の動きとしては、まず、猪木−アリ状態(注2)になって…」とか
「美濃村が彩香にマウント・ポジション(注3)をとって…」とか、
格闘技を知らない人には一切わからない表現で打ち合わせが進んでいきます。
しかし、小松監督との仕事が長いスタッフ達は、この表現で全てを理解し、演出意図を汲み取っていきます。

ロケ最初の会話は、前日のプロレス大会の結果から始まりますし、飲み会の席でも、気づけば演出論議とプロレス論議がごちゃ混ぜに!

このメンバーにレオさんが加われば、さらにマニアックになっていきます。
(森本)「ヒクソン選手が高田延彦選手に勝ったとき、東京ドームで喜んでいたのは、僕だけでした。」
(奈良井)「あの時、僕も会場にいて、(高田選手が負けたことに)ショックで、その夜一睡も出来ませんでした。」
(森本)「ヒクソンに比べると、今の総合格闘技選手はスポーツマンになっちゃって、神々しいオーラがないかもしれないね。」
(奈良井)「そうですね。でも、ヒョードルやミルコには…」延々と続くロケの合間に交わされる会話は、至福の一瞬です。

小松監督はローサちゃんにも、格闘技の素晴らしさを語っているそうで、演出より、そっちのほうが熱が入っちゃってたりして。

撮影がお休みの日には、みんなで、観戦に行きたいものです。でも、なかなかお休みは取れません・・・。
 
(注1) リック・フレアー…アメリカ・テネシー州出身のプロレスラー。NWA、WWEなどメジャータイトルを総なめにし、同世代のハルク・ホーガンと並ぶアメリカンプロレスの象徴。キンキラの派手でゴージャスなガウンで入場する。
(注2) 猪木−アリ状態…1976年6月に行われたアントニオ猪木対モハメド・アリの試合で見られた現象及び戦法。ひとりが立った状態で、相手が寝ている、もしくは足を突き出して地べたに座った状態のことを言う。
(注3) マウントポジション…格闘技寝技の状態のひとつ。上の選手が下の選手の胴体に完全に馬乗りになっている状態。